ザ・トライブ

ヤナ・ノヴィコヴァ  YANA NOVIKOVA

ヤナ・ノヴィコヴァ  YANA NOVIKOVA 
主演女優

1993年11月8日、ベラルーシの小さな町ホメリに程近い村落に生まれる。
両親とも聴覚に異常はなかったが、生後2週目で病気のため聴力を失う。彼女の妹もまた幼い頃に聴力を失っている。
聴覚障害児のための全寮制の学校で学び、ダンスや絵を描くこと、パントマイムの練習が大好き。卒業後、ホメリに出て工業学校に入ったが、1年学んだ後、これは自分が進むべき道ではないと気づく。ヤナは映画が大好きで幼い頃から演じることを夢見ていた。キエフ・シアター・アカデミーの劇団<レインボー>(ウクライナろうあ者団体)にてろうあの役者の若干名の追加募集があると聞き、学校をやめ、オーディションのためにキエフに来た。<レインボー>は彼女の志願を受け入れなかったが、ミロスラヴ・シュラボツピツキー監督の目にとまった。監督は映画『ザ・トライブ』のためにろうあの役者を探しにオーディション会場に来ていて、ヤナを発見した。オーディションで、ヤナは他の参加者をしのいでいた。彼女の演技は女優として本物だった。
キャストに選ばれた後、ヤナはキエフに3ヶ月間部屋を借りた。テスト撮影から参加した彼女は、撮影が始まるまで自分が主役かどうかなど知らなかった。撮影期間中、ヤナは鉄の意志を見せた。仕事の妨げとなり得るものはすべて捨てた。恋人と別れ、厳しい食事制限で体重を落とし、尋常でない程ジムで体を鍛え上げ、残りの自由時間は監督に勧められた映画を見て過ごした。



グレゴリー・フェセンコ

グレゴリー・フェセンコ Grigoriy Fesenko
主演男優

1994年9月9日、キエフ生まれ。母親は清掃婦、父親は失業中。自身を含め兄弟は3人。2014年に聴覚障害児のための学校を卒業。
グレゴリーのような若者は「ストリートの子供たち」と呼ばれる。彼はストリート文化に結びつくあらゆるものに関心を持っていて、グラフィティ・アーティストであり、パルクーリスト(※1)でありルーファー(※2)である。彼の好きなことは列車に乗り込み車両と車両の間に座ること、友人たちと街を練り歩くこと、バーで酒を飲むこと。インスピレーションがわくと、ときどき詩を書く。彼は今自分を模索している最中で、将来のプランについては未定である。彼にはキエフのスポーツ団体のひとつであるろうあ者のサッカーチームでプレイをしていた時期もあり、トレーニングキャンプに赴いたり、試合に参加したりしていた。しかしどうやら真剣にスポーツの道に進もうとは全く考えていなかったようで、キャストに選ばれたときにあっさりとサッカーを辞めた。撮影期間中の3ヶ月、彼はストリートの不良仲間たちとは引き離され、俳優担当のスタッフの管理のもと、借りられた部屋に暮らした。彼に対してはアルコールの摂取と抗議デモへの参加は厳しく禁じられた。しかし後から発覚したことには、それらの禁止令は再三にわたり破られていた。
(※1)街中の塀や手すり等あらゆる場所をアクロバティックに飛び越えたりしながら走り回る行為を楽しむ人のこと。(フリーランナーともいう。)
(※2)つり橋の主塔や高層建造物の上等、危険な高所に身ひとつで登る行為を楽しむ人のこと。




製作チームについて(スラボシュピツキー監督)

「映画の製作はお堅いものじゃなかった。私たちはむしろ小さな家族経営のピッツェリアのような雰囲気で一緒に働いた。 プロデューサー兼撮影監督のヴァレンチヌ・ヴァシャノヴィチは、是非とも触れておきたいのだが、監督兼カメラマンとして美しいドキュメンタリー作品をいくつも撮っているディレクターだ。 彼は2005年クレルモンフェラン国際短編映画祭でベストドキュメンタリー賞を受賞した。彼の新作を見たが、私は彼の撮影スタイルが大好きだ。非常にすばらしいと思う。そして彼が現場でチームを束ねると、すべてがうまく行った。私たちはこの仕事をとても楽しんだし、私はこのめぐり合わせに満足している。だからまた一緒に映画をつくれるよう望んでいる。」



ヴァレンチヌ・ヴァシャノヴィチ
Valentin Vasyanovych製作/撮影/編集 

1971年7月21日、ジトミール生まれ。カルペンコ=カリー記念国立演劇映画テレビ大学を1995年にカメラマンとして、2000年にドキュメンタリー監督として卒業。そしてポーランドのアンジェイ・ワイダ・マイスター・スクールを 2007年に卒業した。彼はいくつかのドキュメンタリー作品を撮っている。2004年、彼はドキュメンタリー作家として名声を得た。彼の作品『Against The Sun』がクレルモンフェラン国際短編映画祭で審査員賞、ナンシー映画祭でグランプリ、トロント国際映画祭で審査員賞、また他にもいくつかの賞を受賞した。彼の最新作の長編ドキュメンタリー『Crepuscule』はキエフのドキュデイズ映画祭で特別賞を受賞した。2012年、初の長編特作映画『Business As Usual』を製作した。(オデッサ国際映画祭審査員スペシャルメンション/FICCアワード)。2本目の長編特作映画『Kredens』は一昨年公開され、こちらもまたオデッサ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した。 彼はウクライナで最も注目すべきドキュメンタリー作家である。ミロスラヴ・スラボシュピツキーは『Crepuscule』を見て彼の撮影スタイルに魅了され、カメラマンとして『ザ・トライブ』に招いた。



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